■さっそくですが、いきなりマーケットの話に入ります。
ここ最近のマーケットは、なかなかトレンドが出ないと思ったらいきなり上昇したり、もしくは下落したりします。
そうしてしばらくすると、また、元のレンジ相場に戻ったりするといった分かり辛い展開が続いています。
ただ、確かに、難しい局面にあるものの、ある意味、外国為替相場らしい動きとも言えそうです。
そもそも、外国為替相場は、1日24時間オープンしており、基本的にはいつ大きくトレンドが生じるかどうかは分かりません。
そして、日本人である私達がマーケットと対峙出来るのは、当然のことながら、起きて活動している東京時間が中心となります。
夜遅くまで起きておられる方は、欧州マーケットの大半は網羅出来るかもしれません。
しかし、さすがにニューヨーク市場まで追いかけていくと、肉体的な限界にも直面します。
ところで、あくまで傾向としてですが、東京時間中のマーケット(午前9時から午後5時まで)はあまり動かないことが多いです。
別に最近に始まったわけではなく、昔からその傾向が存在しています。
一方で、最近でこそ、それほどではありませんが、かつてはシドニー市場ではよく動きました。
今でも、東京時間午前9時前は比較的動きます。
あと、東京時間中で動きやすいのは、午後3時以降です。
早出の欧州勢が入ってくるタイミングである午後4時から午後5時過ぎも比較的動きやすい時間帯です。
ただ実際のところは、東京勢の注文が欧州時間に入ってくることも多く、決して東京勢が欧州時間に取引を控えているわけでもありません。
■ところで、昔から言われることですが、外国為替トレーディングを行う上で、最も有利な市場は、ロンドン市場です。
アジア市場の引け際の動きを見て、マーケットに入っていき、欧州各国の経済指標が断続的に発表され、昼頃には、ニューヨーク市場がオープンし、米国の数々の経済指標を見ながらもマーケットに参入し続けることが出来るからです。
ニューヨーク市場の後場を見たければ、少し長めにマーケットを追いかけていけば良いわけで、肉体的にもそれほど過酷ではありません。
もっとも、私が聞くところでは、日本の個人投資家の皆様も、夜遅くまで起きておられて、東京時間深夜にニューヨーク市場を追いかけておられる方も多いそうです。
欧州、ロンドン、ニューヨーク市場では、比較的マーケットの相場変動率が高まる為、東京市場の場中よりは有利な局面が多いと思います。
特に、日中働いておられるサラリーマンの方々にとっては、夜の時間に市場に参加出来るということで、逆に有利なのかもしれません。
ただ、やはり、肉体的、精神的に疲れる時間帯でもあり、個人差もあってか、誰もが簡単に参加して収益につなげることは容易ではありません。
■さて、このような過酷な外国為替市場にて収益を上げ続けるための「秘策」は何であると思われますか?
ここで「過酷」と言う表現を使いましたが、私は、安易に「外国為替相場は簡単だから、どうぞ参加して下さい」と、簡単にFXをお勧めすることには躊躇するのです。
私自身、無料ブログや無料メルマガだけでなく、有料掲示板や有料メルマガを通じて、個人投資家の皆様に「コーチング」をさせて頂いている身ですので、皆様のトレードに水を差すことはしたくないのが正直なところです。
それでも、敢えて申し上げたいのは、外国為替相場(FX)は決して簡単ではないことです。
確かに、一見簡単に見えるものですから、大きな保証金を積まなくても誰もが取引をすることが出来ます。
年々、証拠金倍率が上昇して、また1回当りの取引単位も下がったことで、FXは益々簡単に参加出来る金融商品となっています。(尚、証拠金倍率は、金融庁の指導の下、来年、再来年と順次下げられることが決定済みです。)
従って、この最近の金融当局による様々な規制等もあって、FX業界自体は厳しい事情にあるものの、個人のレベルでは、益々簡単、有利にFX取引が出来る環境となってきているのです。
■さて、先ほどの質問ですが、上記のような過酷な外国為替市場にて収益を上げ続けるための「秘策」があるかどうかと言うと、「ありません」と答えざるを得ません。
恐らく、「秘策」と聞かれて、多くの方が簡単に収益を上げる方法を期待されていたと思いますが、やはり一定の勉強はして頂く必要があるということです。
勉強を前提として「トレード技術」の習得をして頂ければ、収益が損失を上回るレベルには達することが可能だと思います。
そして、次のレベルの課題は、収益がより大きく、損失がより小さくなるようにトレード出来る「技術」を身に付けて頂くことです。
いずれにしても「トレード技術」の習得如何が成功トレードを行えるかどうかを決定します。
すなわち、成功トレードを行えるかどうかは、「相場観」の良し悪しの云々ではないということです。
極論すると、相場が上がるか下がるかの確率は50パーセント対50パーセントです。
さらに、過去の経験則から以下のことが窺えます。
ブルの予想が増えると、下落する可能性が高まり、ベアの予想が増えると、上昇する可能性が高まる傾向があります。
マーケットのショート(売り)ポジションが増えると、相場上昇の可能性が高まり、ロング(買い)ポジションが増えると、相場下落の可能性が高まる傾向があります。
また、上記を別の角度から見た解釈ですが、損切りの売りオーダーが増えると、上昇する力が鈍って下落に転じる可能性が高まり、損切りの買いオーダーが増えると、下げる力が鈍って上昇に転じる可能性が高まる傾向があります。
要するに、市場参加者の大勢の逆方向に大きく動く可能性があるということです。
しかしながら、考えてみれば、市場参加者の大半は、世の中の情報の影響を受けて行動しています。
つまり、世の中の情報に忠実に従っていくと、残念ながら、結局は、相場では上手くいく可能性が下がるということです。
■このことは重大なことです。
一生懸命、世の中のマーケット情報を収集すればするほど、市場参加者の大勢側に属することになり、トレードでは好成績を残せる可能性が低くなるのです。
「赤信号、皆で渡れば怖くない」式の相場観では、相場では成功しないわけです。
豊臣秀吉の言葉に「分別過ぐれば、大事の合戦は成し難し」というのがあります。
つまり、何事でも、考え過ぎるとかえって頭の中が混乱し、決断が鈍りがちであること、戦いの場においてはなおさらということです。
投資においても同じことが言えると思います。
石橋を叩いて渡るのは結構ですが、さんざん石橋を叩いた揚げく、尻ごみして渡らなければ何の為に石橋を叩いたのか分かりません。
投資、運用には、ある程度のリスクはつきもので、100パーセント確実なものはありません。
「大難を小難に、小難を無難に」も私の好きな言葉です。
相場に「絶対」はありません。
5分5分のリスクであれば危険かもしれませんが、6分の勝算があれば積極的にポジションテイクすることも必要でしょう。
8分の勝算があるところまで待つと利益の幅が小さいか、相場反転の確率が増してしまうわけです。
また、見地を変えて、「相場観」を得ようと躍起になるよりも、「トレード方法」、「運用方法」を得るために時間を費やす方がよほど大切です。
私は、自分のトレード手法である「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」にて、収益につながり易いトレンド発生のタイミングの見出しに「ルール」を設けています。
この「ルール」に出来るだけ忠実に従ってトレードするように努めています。
しかしながら、これらは、決して「システムトレード」ではありません。
スパンモデル、スーパーボリンジャーにてある売買シグナルが点灯していても、私のもう1つの相場分析である「時間分析」にて相場反転の兆候がある場合には、上記「ルール」に加えて、恣意的な判断も加えます。
しかし、基本的には、売買のタイミングを探る上で、短期足ベースでのスパンモデルやスーパーボリンジャーのシグナルに従うようにしています。
例えば、時間分析にて当面の底をつけるタイミングにあると判断しても、60分足スーパーボリンジャーにて、実勢レベルがマイナス1シグマラインを上抜いて引けるまでは、ロングポジションを造成しないという「ルール」です。
すなわち、私は、「相場観」を「時間分析」にて得た後、「スパンモデル」や「スーパーボリンジャー」という「トレード技術」を駆使して実際の売買を行っています。
「相場観」を持つ上で、何故、「時間分析」を重視しているかと言うと、相場を変動させる最大の要因は、他でもない「時間」という要素だからです。
経済指標でなければ、需給でもない、「時間」が相場を動かしているのです。
もちろん、目先の動きは経済指標や需給に影響されます。
しかし、しばらく時間が経つと、「時間」の影響を受けて推移している方向に相場が戻っていくのです。
逆に言うと、「時間」の影響を受けて動いている方向に、経済指標や需給が発生すると、相場の動きが大いに加速するのです。
一方で、「時間」の影響を受けているのと逆の方向に、経済指標や需給が発生すると、相場の動きが一時的には反応しても、しばらくすると、元の方向に引き戻される確率が高いのです。
世の中の相場解説では、経済指標の結果の方向に相場が動いた場合は、経済指標が表だった要因とされる一方で、経済指標の方向に相場が反応しない場合は、既に織り込み済みであったとか、利食いに押されると言った解説がなされる傾向があるようです。
すなわち、結局は「後講釈」であることがお分かり頂けると思います。
以上、あれこれ申し上げましたが、相場に入っていく上で、「相場観」を「時間分析」で構築し、実際の売買を「スパンモデル」や「スーパーボリンジャー」という「トレード技術」で行うことで、皆様のトレード収益が「利大損小」(利益が大きく損失が小さい)となることを祈ってやみません。
尚、「無料レポート」も贈呈させて頂いておりますので、どうぞご利用下さい。
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以上です。