■まずは、ご報告です。
この度、過去に行いました「リアルタイム・コーチング・セミナー」を収録したDVDが完成いたしましたこと、ここにご報告いたします。
初心者向けセミナーDVDは、私の相場分析、トレード手法である「スパンモデル」及び「スーパーボリンジャー」に関する基本的解説を初心者から中級者向けに行った内容です。
また、リアルタイムコーチングセミナーDVDは、実際に動いているマーケットの中で行いましたセミナー内容を収録したものです。
初心者向けセミナー1本とリアルタイム・コーチングセミナー3本の、全4種類のDVDが、以下のページからご購入することが出来ます。
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http://www.xfine.info/dvd/mur/

尚、初心者向けセミナーDVD価格に関しましては、こちらのブログ読者の皆様方には特別価格とさせて頂きます。どうぞ、ご活用下さい。
■繰り返し、「ラジオ日経」社よりCDを発行させて頂いたことのご報告です。
タイトルは、「柾木利彦の必勝FXバイブル~FXは運ではない! 勝ちを呼ぶマーフィーの6法則~」です。
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http://www.radionikkei.jp/sounload/sounloadnews/entry-172183.html
投資の鉄則に関して面白おかしく収録させて頂いておりますので、どうぞ、ご活用下さい。
■さて、マーケットです。
昨夜、ニューヨーク市場にて、8月の米国雇用統計が発表になりました。
雇用統計(季節調整済み)によると、失業率(軍人を除く)は9.7%となり、前月より0.3ポイント上昇しました。市場予測平均(9.5%)を超え、1983年6月以来、最悪の水準となりました。
一方、非農業部門の雇用者数は前月から21万6000人減り、7月(27万6000人、改定値)から減少幅が縮小しました。市場予想平均は、23万人の減少でしたので、予想比では好数値でした。
それらを受けたマーケットは、ご存じのように、ドル円相場で見て、最初はドル急落となりましたが、直後に反発する格好となりました。
92円台前半にまで下げた後に、93円台前半まで1円近くも短時間で急伸するという展開に、戸惑われた個人投資家の方も多かったと察し出来ます。
ざっくり見て、ドル円相場は、92.80円近辺にて推移していた相場が、雇用統計後の30分間の間に、50銭で下げて、1円上げて、30銭下げると言う展開でした。
「往って来いの相場」という表現がありますが、それ以上の動きを短時間に見たことになります。
相場の動きの中にあって、気になったことがあります。
それは、損切りポイントの値幅です。
例えば、皆様が、1回のトレードでの損切りの値幅やポイント数を、ドル円相場の場合、50銭(もしくは1円)程度以上の値幅のレベルに置かれているか、それともそれ以下の値幅のレベルに置かれているかという点です。
これは、かつて大手ヘッジファンド内で催されたファンドマネージャー養成講座にて実際の講義内容にあったものです。
それによると、トレードに際してのロスカットオーダーのレベルを決めるに当たって、ある投資対象(例えば外国為替)が1日に変動する値幅の平均値(例えば過去1年)を計算します。
仮に、ドル円相場の1日の平均値幅が1円とした場合に、もし、ロスカットオーダーのレベルを1円以内に置けば、ロスカットオーダーがヒット(成約)する確率は確実に高まることになります。
すなわち、利食いを置くレベルにも依りますが、ロスカットオーダーがヒットする確率が高いために、期間損益(もしくはキャリア・プロフィット)を考えた場合、損失が利益を上回る可能性が高まります。
詳細は省きますが、ここでの重要ポイントは、1日の平均変動値幅の範囲内にロスカットオーダーを置く場合は、注意が必要ということです。
もちろん、トレンド方向をチェックしてポジションを造成するわけであり、また、ポジションテイクのタイミング次第の面も大いにある点など、状況は単純ではないのですが、日中トレードの方法を検討する上で参考となる点ではあります。
■ここで、もう少し突っ込んでお話しましょう。
私は、いつも申し上げることなのですが、世の中では、「要因」があって「相場」が決定されるという考え方が大勢を占めています。
私は、要因が相場を動かしているという考えに対して真っ向から反対するわけではありません。
しかし、「相場」が「要因」に多大な影響を与えるという発想を持っておいた方が、個人投資家の皆様にとっても有益だと考えています。
上記についてより正確な表現をするならば、「現在の相場次第で、要因が相場に与える影響度合いが大いに変わってくる」ということです。
言い換えるならば、相場が上昇基調にある時は、買い材料には敏感に反応し易く、売り材料には鈍感にしか反応しないということです。
一方、相場が下落基調にある時は、売り材料には敏感に反応し易く、買い材料には鈍感にしか反応しないということです。
ここで、ご紹介しておきたい言葉があります。日本が世界に誇る、一目均衡表理論という相場分析手法がありますが、この理論の創始者である一目山人(細田伍一氏)が原著の中で仰っている言葉に、
「相場には上げか下げかの2つしかないのですからこれほど簡単なものはないのですが、それが非常に難しいのは要するにあまりに色々なことを考え過ぎるからであります。」
とあります。
実に端的に相場の真髄を語ってくれています。
以下も一目山人翁の言葉です。少し長いですが、相場の本質を突いていますので、引用します。株式相場に関して触れている為、株式の専門用語が出てきますが、全体に流れる意味合いは、当然のことながら、為替にも通じるものがあります。
「とかく素人の投資家が大きく利益する相場は、くろうと筋ではかえって損をする。と言う傾向の強いのも、要するに、過去の知識、経験に捕らわれ易いからでありましょう。材料観にしても、株の需給関係、引いては出来高、日証金の信用取組貸借なども、もちろん非常に大切なものであって、決して無視、軽視出来ないものでありますが、しかしそれも全て株価との関係におけるものでありまして、株価が変化すれば、それらの影響力も変わってくるのです。株価の変化に応じてそれらが如何に変化するかということを研究するのは極めて有意義でありますが、それはなかなか複雑であります。一般者は、何よりも株価そのものの『現在性』を知ることが大切です。ただ、売りと買いの両者の、いずれが勝ち、いずれが負けているかということを知りさえすれば、それだけ十分であります。」
上記の文中で、特に意味ある箇所は「株価が変化すれば、それらの影響力も変わってくるのです。」のくだりです。
外国為替相場に置き換えると、「為替相場が変化すれば、それらの(各要因への)影響力も変わってくるのです」となると思います。
■今回、敢えて、一目山人翁の言葉を引き合いに出してまでご説明した理由は、先週末の米雇用統計を受けての相場展開をもっとも的確に説明出来ること、そして、今後の皆様のトレードにも生かして頂けるのではないかとも思い、私の基本的考えをお伝え出来ると考えたからです。
例えば、先週末のドル円相場を例に挙げると、米雇用統計発表直前は、92.80円近辺で推移、発表直後に安値92.27円まで下落、それから反転・急騰、高値93.26円まで上伸しました。しかし、すぐに反落して、93円割れの水準で揉み合いの展開となったわけです。
この間、約30分間の動きでした。さすがに、短時間での乱高下に御苦労された個人投資家の方も多かったのではないかと察します。
さて、この局面でのトレードですが、重要なポイントを以下に挙げたいと思います。
1つは終値で判断することの重要性です。
私は、日中トレードに60分足スーパーボリンジャーを活用することが多いです。
実勢レベルと、スーパーボリンジャーの各ラインとの位置関係を見ると、相場のトレンド方向、勢い等が一目で分かるのです。
そして、この判断時点ですが、「終値」で行うことが多いです。
60分足スーパーボリンジャーでは、上昇トレンドの条件として、実勢レベルの「終値」がプラス1シグマラインを上回っていること、そして、遅行スパンが陽転していることが挙げられます。
先週末の米雇用統計直後の動きでは、ドル円相場が一旦は急落、それまでプラス1シグマラインを上回って推移していたものが、一気に、センターライン、マイナス1シグマライン、マイナス2シグマライン、マイナス3シグマラインにまで下げたのです。
ところが、その後、急反発、93円越えを見た後に反落したものの、午後10時、すなわち、60分足「終値」時点では、プラス1シグマラインを僅かに上回るレベルに位置していたのが見てとれます。
途中、大幅反落したものの、60分足の「引け」にかけては、急反発した格好であり、しっかりと上昇トレンドの条件をクリアーし続けたのです。
このように、相場は乱高下していたものの、「終値」だけを抽出して見ると、なだらかな動きとなっているのが分かります。
ドル円相場は、60分足で見て、上昇トレンドにあったわけですが、重要経済指標を受けて大幅変動があったものの、基本トレンド方向に収斂していったわけです。
既に継続中で会った相場の流れの中で、発表になった米雇用統計でしたが、やはり、相場の基本的な方向の中での出来事であり、相場の大筋の流れが変化することはなかったことが良く分かります。
もっとも、相場変動リスクの問題があります。
この点に関しては、上記でご説明した通り、1日の平均相場変動幅を考慮に入れることもさることながら、特に重要な経済指標があっただけに、通常より大きな値幅の変動が予想されたわけです。
具体的には、事前にポジションサイズを減らすなりして、ある程度のリスク許容度の拡大を前もって準備しておく必要があったと言えます。
これらは、リスクマネジメント、マネーマネジメントの領域の話ではありますが、特段、例外的なことを述べているわけでもありません。
通常のマーケットの中で、自分なりに「ルール化」したものを継続させた上で、経済指標等、通常よりも相場変動が予想される場合は、事前にポジション調整等で対処することが出来るわけです。
私は、このような「ルール化」したものを幾つか持って相場に臨んでいます。
そして、これらの「ルール」は、それぞれ出来るだけ単純化したものであることが大事です。
さもないと、実際のトレードの時に役に立たないからです。
ましてや、先週末の時のように、相場が急変する場合に柔軟、臨機応変に対処出来なくなるからです。
どうぞ、皆様も、「スパンモデル」、「スーパーボリンジャー」の正しい利用法をマスターされて、相場が急変しても迅速に対処出来る、しっかりとした「トレード技術」を身につけられることをお勧めする次第です。
以上です。